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![]() 写真1 新菱冷熱工業・本社ビル(東京・四谷) | ![]() 写真2 本社ビルの」受付とエコパネル(左) |
![]() 写真3 時間とともに表示が変化するエコパネル。現在は各フロアの温度が中心に表示。この他、各フロアの電力使用量なども表示される。下段にはニュースが流されている。 | |
電力・エネルギー危機を背景に、スマートグリッドが注目を集めているが、建築設備のうち、とくに、空調設備業界においてリーディングカンパニーとして活躍している新菱冷熱工業(株)は、民間企業のシステムとしては世界で初めて、スマートグリッド用プロトコル「IEEE1888」を用いて、複数の建物を統合した次世代オープン化システム「広域多棟エネルギー管理システム」を構築し注目を集めている。同社の新菱冷熱工業本社ビル(東京・四谷)、新菱冷熱工業/中央研究所(茨城県・つくば)、第7新菱ビル(東京・四谷)の3つのビルを相互接続し、2011年10月にIEEE 1888を利用したシステムの構築を完了。同システムの運用(実証実験)を開始した。
≪1≫ビルのエネルギー管理システム(BEMS)が求められる背景
最初に、新菱冷熱工業(表1)が、「広域多棟エネルギー管理システム」を構築した背景を説明しよう。
スマートグリッド時代を迎えて、家庭やオフィスにおける省エネ・節電など電力の効率的な利用が求められているが、最近では家庭のHEMS(Home Energy Management System)とともに、ビルのエネルギー管理システム(BEMS:Building Energy Management System)にも注目が集まっている。
| 項 目 | 内 容 |
|---|---|
| 社名 | 新菱冷熱工業株式会社(Shinryo Corporation) |
| 資本金 | 35億円 |
| 本社所在地 | 東京都新宿区四谷2丁目4番地 電話:03-3357-2151(大代表) |
| 代表者 | 取締役社長 志田 均 |
| 従業員数 | 1,920人 |
| 売上高 | 166,428百万円(平成22年9月期) |
| 営業種目 | 空気調和設備工事、給排水衛生設備工事、地域冷暖房設備工事 燃料エネルギー設備工事、情報管理システム工事、防災設備工事 電気設備工事、環境衛生設備工事、廃棄物空気輸送設備工事 水族館設備等特殊設備工事 他 |
| 主なグループ会社 | 新菱工業、秋田キャッスルホテル、関東冷機、菱栄工業、エス・シー・エンジニアリング、レモン、城口研究所、大栄電気、東京ビルウォッチング、大阪ビルウォッチング、インフロント、美光写苑 |
ビルのエネルギー管理(省エネ)に関する社会的背景をみると、図1に示すように、中東情勢やギリシャをはじめとするユーロ危機の国際的な経済不安が高まる一方、地球温暖化対策に向けた国際的なCO2削減への対応も重要な課題となってきている。日本国内では改正省エネ法の施行をはじめとする新しいエネルギー施策が打ち出され、とくに、2011年に関しては東日本大震災という大災害が発生、それによる電力不足への緊急対応に迫られる事態を迎えた。このため、ビルや各種施設のオーナーには、省エネあるいはエネルギー管理への取り組みがいっそう強く求められる時代を迎えている。
竹之内 元氏
(新菱冷熱工業 執行役員
中央研究所所長)
記者会見において、新菱冷熱工業 執行役員 中央研究所所長 竹之内 元氏は、
「このようなエネルギー危機・省エネが叫ばれる状況の中で、既存のBA(ビルディングオートメーション)システムの場合は、メーカー主導のシステムと運用になっています。すなわち、メーカーの独自技術によるクローズドシステムである場所も多く、ビルのオーナー側からみますと、システム選択の自由度が少ないというのが現状です。また、同じビルの中のシステムでも、異なるメーカーのいろいろ異なるプロトコルなどを使用したサブシステム(個々の独立したシステム)が混在している状況です。このため、系統別のサブシステムを統合することが難しい状況となっているのです。」
と述べ、現状のクローズドなビルのエネルギー管理システム環境に対して、オープンなシステム環境の必要性をアピールした。
これに加えて、現状のシステムでは、BA(ビルディングオートメーション)に特化した専門性の高い通信プロトコルを使用しているため、業務システム(OA)やインターネットサービスと連携する応用システムを開発することが困難であるという場合もある。また、すでにBEMS(ビルエネルギー管理システム)が導入されているビルにおいても、専門性が高いアプリケーションのため、ユーザーにとってその機能を十分に活用されていない状況となっている。
≪2≫新しスマートグリッド向けプロトコル「IEEE 1888」(FIAP)の選択
〔1〕東大グリーンICTプロジェクトへの参加
そのような現状の中で、新菱冷熱工業は、産学連携のプロジェクト「東大グリーンICTプロジェクト」(代表:東京大学大学院 教授 江崎 浩氏)に参加し、そのメンバーとして参加し活動してきた。
この「東大グリーンICTプロジェクト(GUTP)」では、
(1)BA(ビルディングオートメーション)システムの設計・運用の改革(メーカー主導からオーナー主導へ)
(2)メーカー・系統別プロトコルロックイン(注1)からの解放
(3)設備データベースの利用可能性の拡大
などを目標に、Webサービス(注2)を基本とするオープン通信プロトコル「FIAP(フィアップ。Facility Information Access Protocol。注3)」が策定され、その後、このFIAPはIEEE 1888(正式名:IEEE1888-2011)として、国際標準化された。
(注2)Webサービス:インターネット通信技術を応用して、XML形式のプロトコルを用いコンピュータ同士でメッセージの送受信を行う技術、またはそれを適用したサービス。
(注3)FIAP(=IEEE1888-2011):スマートグリッド向けアプリケーションプロトコル。FIAPで構築されるシステムは、①ゲートウェイ(相互接続装置)、②ストレージ(データ蓄積装置)、③アプリケーションから構成され、これらの間をHTTPベースで通信する。HTTP(HyperText Transfer Protocol)とは、WebブラウザとWebサーバの間でデータを送受信するためのプロトコル。FIAPは、2011年2月にIEEE P1888ワーキンググループで標準化されたため、正式には「IEEE1888-2011」と呼ばれる。
この東大グリーンICTプロジェクト(GUTP)は、東京大学の本郷キャンパス工学部2号館において既存のサブシステムを統合し各種設備データを収集・蓄積して、エネルギーの見える化をはじめとする、アカデミズムの分野では世界で初めて、複数の東大キャンパスを統合した広域多棟エネルギー管理システムを構築した。FIAPは、平成23(2011)年2月、国際標準規格「IEEE1888」に認定された。このGUTPには、現在65組織(45企業、20団体、2011年10月)が加盟している。
このような活動を通して、新菱冷熱工業では、FIAP(=IEEE1888)プロトコルを選択し、今回、実証実験を開始することになったのである。
〔2〕新菱冷熱工業の取り組み:「sc-brain」「SEMS」「SC-Eyes」
それでは、新菱冷熱自身はこれまで、どのような取り組みを展開してきたのだろうか。新菱冷熱工業では、エネルギー管理に関して、
①中央監視システム「sc-brain」
②エネルギー管理サービス「SEMS」
③エネルギーデータ解析ツール「SC-Eyes」
を中心に取り組み、それらを市場に提供してきた。
次にこれらのシステム/サービスを簡単に紹介しよう。
(1)sc-brain(中央監視システム)
まず、新菱冷熱工業はこれまで、図2に示すような、ビルや地域冷暖房プラントの中央監視システムとして「sc-brain」を開発し提供している。
このsc-brainは、もともと地域冷暖房施設の中央監視システムとして開発されており、「CEMS」(Community Energy Management System:地域エネルギー管理システム)に近い機能を備えたシステムなっている。すなわち、sc-brainはCEMSを先取りしたシステムであり、すでに東京・丸の内エリア、新宿エリア、池袋エリア、横浜エリアなどに導入されている。
この「中央監視システム」(sc-brain)は、図2に示すように、
①機器の効率管理やデータ分析を支援する「エネルギー管理システム」
②設備機器の運転をサポートする「運転支援システム」
③日常の現場業務から中長期計画まで統合的な保全業務管理を支援する「ファシリティマネージメント(FM)システム」(設備管理システム)
などの機能を備えている。
(2)SEMS(エネルギー管理サービス)
また、新菱冷熱工業では、図3に示すように、前述したsc-brainと連携させた、地域的なエネルギー管理サービス「SEMS」(Shinryo Energy Management Service)を提供している。このサービスは、顧客(オフィスビル、学校、病院、ホテル、工場等)の現状設備のエネルギーデータをSEMSセンターに収集してエネルギー消費の見える化や、データ分析に基づく性能評価を行い、最適な省エネルギープランを顧客に提案するサービスである。
(3)SC-Eyes(エネルギーデータ解析ツール)
さらに、図4に示すように、新菱冷熱工業は、エネルギーデータ解析ツール「SC-Eyes」を開発。中央監視データから簡単操作で標準的なグラフや帳票などを作成し、運用状況の評価ができるとともに、評価結果の分析によってエネルギー利用の改善策を検討することができるツールとなっている。
新菱冷熱では、以上のような市場を先取りした、独自の広域的なエネルギー管理システムを開発してきた。
〔3〕スマートエコオフィスコントローラによる省エネと快適性の両立
こうした取り組みに加えて、2009年11月、社内に「新菱冷熱自社ビル省エネeco化プロジェクト」を発足させ、『東京・四谷をタスマニアに』(タスマニア:世界で一番空気がきれいと言われているオーストラリアのタスマニア島)というキャッチフレーズのもと、同社の本社ビル(築40年経過)を、同社の最先端の省エネ技術を駆使してリニューアルし、2011年9月末に竣工。省エネ率32%、CASBEE(注4)の改修Sクラスを取得することに成功した。
省エネ率32%については、具体的に、次のような施策によって達成されている。
(1)高効率空冷ターボ冷凍機およびガスコージェネレーションシステムの採用
(2)自然エネルギーの利用
・太陽熱を冷暖房に利用するソーラークーリングシステム
・太陽光発電(約8kW)
・外気冷房、フリークーリングシステム
(3)断熱性能向上、および壁面緑化による建物負荷の削減
(4)除湿・冷却分離空調システムによる快適性と省エネ性の両立
(5)床吹出し空調方式およびスパン毎空調制御の採用
(6)人感センサーと各コントローラー情報を用いたスパン毎の空調・照明制御
(7)エネルギーの見える化
など、総合的な省エネ対策が行われている。
さらに、この改修後の本社オフィスでは、図5に示す「スマートエコオフィスコントローラ」によって、自席のパソコンからエネルギーを見える化し、省エネを啓蒙するとともに、「従業員(在室者)からの空調の温度や照明の明るさなどの申請機能」によって、快適性と省エネを両立させるなど、新しい試みも行われている。
図6に、スマートエコオフィスコントローラによって見える化された、パソコンの画面の例を示す。この画面には、現在の作業フロアの温湿度や照度といった情報が表示されるとともに、各種のナビゲーションが表示される。例えば、図6の左下側は、各フロア、スパン(空調エリア)のエネルギーの使用量を、見える化している円グラフである。図6の右下側には、同社は空調工事をメーン・ビジネスとしていることもあり、空調の快適性の指標を表示している。
具体的には、各フロアの居住者からの申請によって、図6の右上に示すように、空調に関しては「暖かく・涼しく」、照明に関しては「明るく・暗く」といった感覚的な操作で申請を行う仕組みとなっている。また、エネルギーのさらに詳細なデータを表示する機能も備えている。
≪3≫IEEE 1888による民間企業で世界初の広域多棟エネルギー管理システム
次に、新菱冷熱工業が今回の本社改修に合わせて、前述した既存のBAシステムの問題点をいかに解決して、新しいエネルギー管理システムを構築したかを見てみよう。
この新しいシステムは、
①メーカー主導からオーナー主導とする
②異なるメーカーのサブシステム(個別システム)を統合する
③複数のビルや施設、地域を一元管理する
④トータルなエネルギーのマネジメントが可能
というシステムを目指して構築された。
阿部 靖則氏
(新菱冷熱工業 執行役員、
計装エンジニアリング事業部 事業部長)
具体的には、図7に示すように、新しく国際標準化されたオープンなスマートグリッド向けプロトコル「IEEE 1888」を採用した、民間企業では世界初の「広域多棟エネルギー管理システム」となっている。
新菱冷熱工業 執行役員、計装エンジニアリング事業部 事業部長、阿部 靖則氏は、
「当社の計装エンジニアリング事業部では、本日発表させていただいた『IEEE 1888による広域多棟エネルギー管理システム』のように、オープン化ということを大きな1つの柱にして事業をどんどん展開していきたい。その第1号として、まず、自分たちで自社内にこのようなオープンなシステムをつくって、まず自分たちで使って、実証を開始したところです。」
と、今後のビジネス戦略の抱負を語った。
図7は、東京・四谷にある新菱冷熱本社ビルを中心として、本社近くの東京・四谷にある第7新菱ビルと茨城県つくば市にある同社の中央研究所の3つの拠点(広域的な多棟)をインターネット(VPN)で相互接続している。
この図7に示すシステムは、基本的に次のように動作する。
(1)各拠点(本社・中央研究所・第7新菱ビル)のXML化された設備データは、
(2)すべて本社ビルに設置されたIEEE 1888アプリケーションゲートウェイを介して収集し、本社ビルのFIAP(=IEEE 1888)ストレージ(注5)に蓄積される〔(株)ユビテック製〕。
(3)このストレージには、3拠点から1分ごとに、2500ポイントからのデータ(電力使用量や温度・照明他のデータ)が収集される。
(4)本社ビルおよびつくばの中央研究所にはsc-brainが設置されており、sc-brainのBACnet/WS(Web Service)インタフェースによって空調や照明、センサーのデータが吸い上げられる。さらに、中央研究所には、簡易的なBEMSを想定したoBIX(注6)サーバを設置し、そのサーバ下にoBIXコントローラをつけて、執務室がある研究所本館のエネルギーデータを収集している〔(株)ディー・エス・アイ製〕。oBIXとは、XML(注7)の標準化団体であるOASIS(注8)が策定した設備向けのオープンプロトコルで、これによって、既存設備との通信が可能となった。
(5)さらに、図7の右に示す第7新菱ビルでは、中小規模のビルを想定して、BACnet/WS(注9)コントローラーという小型のコントローラー〔写真6:アイテック阪急阪神(株)製〕を設置し、エネルギーのデータを収集している。
(注6)oBIX:Open Building Information Exchangeの略。OASISで策定されたBAとOAを接続するためのXML形式の通信プロトコル。
(注7)XML:Extensible Markup Language、「拡張可能なマークアップ言語」の意味で、インターネットで使用されるデータフォーマットの一つ。
(注8)OASIS:Organization for the Advancement of Structured Information Standardsの略。XMLに関連するオープンな標準技術の普及促進活動を行う非営利団体。
(注9)BACnet/WS:Webサービス技術と設備システムとの整合性を高めるためにASHRAE(米国暖房冷凍空調学会)で標準化されたXML形式の通信プロトコル。
これらのエネルギーデータは、すべて図7に示す本社のFIAP(=IEEE 1888)ストレージに蓄積されるが、この蓄積されたデータは分析処理などが行われ、図7の右上に示すパソコン、あるいはスマートフォンなどのブラウザの画面でデータを見ることができる。さらに、パソコンやスマートフォンなどから、設備機器のオン・オフ(稼働・停止)などの制御を行うことも可能となっている。
≪4≫IEEE 1888を利用したシステムを導入する最大のメリット
今回導入されたIEEE 1888を利用したシステムによってもたらされるメリットとしては、次のようなことが挙げられる(図8)。
(1)これまでのようなメーカー主導型のシステム運用からオーナー主導型のシステム運用にすることが可能となり、オーナー主導によって機器の選定やシステムの構築・運用が可能となるため、設備のライフサイクルコストがかなり削減できる。
(2)前述したsc-brainによって、エネルギー管理に加え、設備運転支援やファシリティマネジメント(設備管理)などの機能を導入することができる。
(3)エネルギーの見える化や設備の運転制御などによる省エネルギー管理を、広域にわたる複数拠点に渡って実現できる。
(4)OAシステムやインターネットサービスとの連携などによって、収集した設備関連データの2次利用が可能となる。例えば、今年の6月にISOからリリースされたエネルギーマネジメントシステム「ISO50001」(注10)において、この設備データを利用するというような2次利用が簡単に行うことができるというメリットがある。
≪5≫今後は、エネルギーに対するリスクマネジメントが重要
記者会見にかけつけた「東大グリーンICTプロジェクト(GUTP)」代表の江崎浩氏(東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授)は、今回の新菱冷熱工業のIEEE 1888を利用したシステムについて、次のようにコメントした。
江崎 浩氏
(GUTP代表。東京大学大学院
情報理工学系研究科 教授)
「今回構築された新菱冷熱工業のシステムのように、民間企業でIEEE 1888を用いて、3つのオフィスを統合して管理するという形態は、まさに我々の中でも初めてのことですし、世界でもこのような事例はありません。
とくに、今までのいわゆるデファクトスタンダードだったASHRAE(米国暖房冷凍空調学会)のBACnet/WSと、LonWorks関連のoBIXをしっかりと取り込みながら広域管理をしているという意味においては、極めて現実的なシステムになっています。お客様、つまりユーザーサイドからすれば、安心して現在のシステムから新しいシステムに移行でき、また、スムーズに導入できるということが実際に体感できるようになっています。
もう1つ、今日はどちらかというと省エネという方向性でお話をいただきましたが、実は多棟管理が可能となっていることは、実際に新菱冷熱工業さんの3つの拠点の建物に関して、エネルギーのリスクマネジメントができる基盤になっていること、でもあるのです。とくに東日本大震災を受けた実感として、今後どのようにBCP(事業継続計画)をしっかりつくっていくか、ここに、企業としての重要性が増してきていると思います。
そういう意味で言うと、新菱冷熱工業の志田社長さんご自身が、このシステムに大変ご興味をお持ちで、社長さんご自身がスマートフォンでこのシステムにぜひアクセスしたいとおっしゃっていた。このことは、マネジャーとして会社がどういう状況で動いているのかを、リアルタイムにしっかりと把握をしたいというお気持ちの表れだと思います。それが、多分、3.11(東日本大震災)を受けてさらに強くなってきているのだと思います。エネルギーが途絶えると産業活動がほんとうに止まってしまいます。そこで今後は、省エネとともに、エネルギーへのリスクマネジメントということを、企業としてどう考えるかという方向に、力点が動いていくことになります。
そうすると、先ほどお話のあった、設備データの2次利用というキーワードはものすごく重要で、今後どのように、2次利用してエネルギーへのリスクマネジメントに生かしていくかが大事になってくると思います。そのときに、私自身が個人的に期待しているのは、『企業の意思決定をされる方』が、このような情報をごらんになる方向になってきていることです。そうすると、会社の各建物ごとにどういうリスクを負っているのか、インシデント(重大な事象)に対してどのように対応するか、そのような判断は、リアルタイムに問われるようになってきます。
このとき、新システムの中に、設備データがデータベースとして残っていてしっかりと解析ができるということが、新菱冷熱工業のお客さんに対してたいへん説得力のあるご経験になっていくのではないかと思います。また、新菱冷熱工業さんご自身がマルチベンダーの環境でシステムを構築する、すなわち、自分の技術で顧客を囲い込もうとするのではなく、オープンな方向に『かじをお切りになった』ということに大きな意味があると思います。」
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まず標準化動向については、2010年まではNIST中心に見えていたスマートグリッドを、欧州のIEC(International Electrotechnical Commission、国際電気標準会議)における取り組みについても広く取り上げてまとめている。さらに、個々の標準化のフレームワークのなかの具体的な技術仕様である、IETFやIEEEの最新動向についても整理している。
また各国の事情によって異なるスマートグリッド政策とビジネス動向については、国内をはじめ、米国、欧州、アジア諸国について最新動向と今後のロードマップについてまとめている。特に中国と韓国を中心としたアジア諸国で急速に推進されているスマートグリッド政策については、新しい動きとして注目できる。
さらにスマートハウスやスマートシティにおいて、ネットワーク経由で収集される家庭や企業の個々の電力情報に関するセキュリティ対策も重要視され、いくつかの国で、スマートグリッドのサイバーセキュリティに関する先進的な施策が推進されている。本書では、スマートメーターやスマートハウスにおいて想定されるサイバーセキュリティ対策についても、その脅威について触れながら解説している。
本書の最後には、最新のスマートグリッドの用語集も付け、読者がより理解できるように工夫されている。
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スマートグリッドシリーズ第3弾
日米欧のスマートメーターとAMI・HEMS最新動向2011
http://r.impressrd.jp/iil/SmartMeter2011
執筆者:新井宏征(株式会社情報通信総合研究所)
ページ数:172P
サイズ・判型:A4判
価格:CD(PDF)版 85,000円(税抜)
CD(PDF)+冊子版 95,000円(税抜)
〔本書の特徴〕
本書は、第1弾のスマートグリッド、第2弾のスマートハウスに続いてく、「スマートグリッドシリーズ」の第3弾である。本書は、現時点におけるスマートグリッドビジネスの本丸とも言えるスマートメーターをテーマとして、関連するさまざまなトピックを取り上げている。電力量計の歴史をひもときながら、スマートメーターの登場までをたどり、スマートメーターの仕組みや、スマートメーターと密接に関連する重要な要素であるAMI(高度メータ―基盤)やHEMS(宅内エネルギー管理システム)について解説をしている。
わかりやすく整理した「スマートメーター・AMI・HEMS関連用語集」付き。
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スマートグリッドシリーズ第2弾
日米欧のスマートハウスと標準プロトコル2010
[Smart Energy Profile 2.0によるスマートグリッドの新展開]
http://r.impressrd.jp/iil/SmartHouse2010
執筆者:
新井宏征(情報通信総合研究所)、 水城官和・林為義(Wireless Glue Networks)
ページ数:174P
サイズ・判型:A4判
価格:CD(PDF)版 85,000円(税抜)
CD(PDF)+冊子版 95,000円(税抜)
〔本書の特徴〕
スマートハウスを実現するための技術動向とSmart Energy Profile 2.0に関する初めての解説書スマートハウスは、近年、地球温暖化対策などの観点から、国際的にその必要性が注目されている。スマートハウスとは、ICT(情報通信技術)を活用して、住宅を取り巻くさまざまなアプリケーションを統合的に制御する取り組みであり、「省エネ」(エネルギー消費の削減)「創エネ」(再生可能エネルギーなどによるエネルギー生成)「蓄エネ」(蓄電池や電気自動車のバッテリーなどを利用したエネルギー貯蔵)が期待されている。米国では、すでにスマートメーターの設置やホーム内での監視制御機器に関しての標準化が活発になっており、日本でも国内版のスマートハウスに関連する動向が注目されている。
本書では、先行する米国のホームエリアネットワーク(HAN)技術を中心に、最新のアプリケーション「Smart Energy Profile 2.0」について全体像を解説している。さらに、スマート ハウスを構成する「スマートメーター」「HEMS」(ホームエネルギー管理システム)」「エネルギー端末」について整理してまとめ、続いてスマートハウスに関連する実証実験プロジェクトやビジネス動向についても触れている。





















