WBB Forumにご賛同いただいた方々(五十音順、敬称略)
江﨑 浩
東京大学 大学院 情報理工学系研究科 教授
WIDEプロジェクトボードメンバー
MPLS-JAPAN代表
透明性のある正確な情報の流通と共有を
インターネットというオープン・システムの本質は、いろいろな回線やコンテンツを利用可能にすること(”選択肢”の提供)にあります。そのためには、技術の標準化が必要となりますが、これは、「国際的(Inter-“National”)に共通であること」「政策主導で行うこと」では不十分であり、「グローバル(Global)に共通であること」しかも「民間主導(市場オリエンティッド」であること」でなければなりません。インターネットは、「グローバルに共通」な技術を「民間主導」で推進することが、ユーザーの利益を最大化することを証明しました。
さらに、技術の標準化は、協調して市場を創造拡大し、その拡大した市場において公正で自由な競争状態をつくり出すために存在しており、常に、このような状態を阻害するような活動を排除するガバナンス(管理し統治する組織)の形成が重要となります。このためには、透明性をもち、しかも正確な情報の流通と共有ができる環境が広く求められてきており、本WBB Forumがこれに大きな貢献をされることを期待しています。
略歴: 江﨑浩 (えさき・ひろし)
1987年 九州大学 工学部電子工学科 修士課程了。工学博士(東京大学)。
1987年 (株)東芝 入社 総合研究所にて ATMネットワーク制御技術の研究に従事。
1990年より2年間 米国ニュージャージ州 ベルコア社客員研究員 1994年より2年間 米国ニューヨーク市 コロンビア大学客員研究員。 高速インターネットアーキテクチャの研究に従事。
1994年 MPLSのもととなるCSR(セルスイッチルータ)技術を IETFに提案。その後、セルスイッチルータの研究・開発・マーケティングに従事。IETFのMPLS分科会、IPv6分科会で標準化活動に貢献。
1998年10月より東京大学大型計算機センター助教授、2001年4月より東京大学 情報理工学系研究科 助教授。
2005年4月より現職(東京大学 大学院 情報理工学系研究科 教授)
<主な活動>WIDEプロジェクトボードメンバー。 MPLS-JAPAN代表、 IPv6普及・高度化推進協議会専務理事他。
亀山 渉
早稲田大学大学院 国際情報通信研究科 教授
電子情報通信学会 モバイルマルチメディア通信研究専門委員会 委員長
21世紀は、コンテンツの時代
情報通信技術は、日々進化しています。特に、通信と放送の融合領域、および、コンテンツ流通に関連する各種の情報通信技術の進化のスピードは目覚しく、それに伴い、ビジネスも驚くべきスピードで変化しています。また、情報通信技術は必然的にグローバルであることを求められるため、国際標準化動向を含め、全世界的なレベルで技術進化をキャッチアップすることが、研究者、開発者、経営者には求められています。
21世紀はコンテンツの時代だと言われています。そして、コンテンツの進化は情報通信技術によって支えられています。つまり、世界的な競争環境という文脈の中で、コンテンツと情報通信技術の進化を考えていく必要性があります。このような状況の中、インプレスR&Dが提供されるWBB Forumは正に時節を得たものです。経験豊富なプロの編集者によって、変化の激しい情報通信技術の情報が適切に構造化され、見やすく、そして分かりやすく提供されることと、大いに期待しています。
略歴: 亀山渉(かめやま・わたる)
1990年 早稲田大学 大学院 理工学研究科 電気工学専攻博士後期課程修了。
工学博士(早稲田大学)
1992年 (株)アスキーに入社。(株)グラフィックス・コミュニケーション・ラボラトリーズ、フランステレコムCCETT研究所に出向しディジタル・ビデオの符号化方式、VoDシステム、マルチメディア表現方式の研究開発に従事
1998年 (株)メディアグルー取締役
1999年 早稲田大学 国際情報通信研究センター助教授
2002年より現職(早稲田大学 大学院 国際情報通信研究科教授)
<主な活動>ISO/IEC 13522-1およびISO/IEC 13522-8のエディタ、ISO/IEC JTC1/SC29/WG12議長を歴任し、2001年よりTV-Anytimeフォーラム副議長。現在、電子情報通信学会 モバイルマルチメディア通信研究専門委員会 委員長
竹田義行
(社)情報通信技術委員会(TTC)専務理事
元 総務省 情報通信政策局長
政府はIT新改革戦略を策定へ
総務省は2010年にユビキタスネット社会を実現することを目的として、u-Japan(ubiquitous-Japan)政策を推進しています。このu-Japan政策の柱は、「ユビキタスネットワーク整備」、「ICT(Information and Communication Technologies)利活用の高度化」、「利用環境の整備」です。これに加えて「国際戦略」と「技術戦略」を進めることとしています。政府全体としても、2006年1月にIT新改革戦略を策定し、いつでも、どこでも、誰でもITの恩恵を実感できる社会の実現を目指しています。
WBB Forumでは、u-Japan政策の重要な要素である、ワイヤレス・ブロードバンドやデジタル放送の標準化動向などの技術情報に関する、情報提供・情報交換の場を提供され、新たな情報発信にチャレンジされると聞いています。WBB Forumが情報通信技術の専門家だけでなく、ユビキタスネット社会に関係するより広範な方々をも含んだフォーラムとして発展されることを期待します。
略歴: 竹田義行(たけだ・よしゆき)
1973年 早稲田大学大学院理工学研究科修士課程終了
1974年 郵政省電波監理局入省
1990年 電気通信局電気通信事業部電気通信技術システム課長
1992年 通信政策局地域通信振興課長
1994年 電気通信局電波部計画課長
1997年 四国電気通信監理局長
1998年 大臣官房参事官(通信・放送担当)
2000年 総務省 東海総合通信局長
2001年 関東総合通信局長
2003年 総合通信基盤局 電波部長
2005年 情報通信政策局長
2006年より現職
<主な活動>ファクシミリの標準化、衛星放送方式の開発、研究開発政策、放送のデジタル化、電波開放政策などを担当
羽鳥 光俊
中央大学 理工学部 教授
電波監理審議会 会長/(社)情報通信技術委員会(TTC) 理事長
テレビのユビキタス化が急速に進行
現在、放送技術の進歩に伴って空いた周波数の、移動通信での有効利用が求められています。また、ブラジルが、地上デジタル放送方式として、日本方式(今後、日伯方式と呼ばれる予定)が採用されたことを、心より喜んでおります。
「ワンセグ放送」が2006年4月から、地上デジタル・テレビ放送の新しいサービスとして提供され、大きな関心を集めています。これは、お隣の韓国ではDMBとしてサービスが開始され、欧州ではDVB-Hとして推進されています。このようにテレビのユビキタス化が急速に進行し、私たちのライフ・スタイルを大きく変えようとしています。
一方、携帯電話の技術仕様を作成する3GPP/3GPP2では、ワイヤレス(モバイル)・ブロードバンド化の進展を背景に、放送型マルチキャスト・サービス(MBMS/BCMCS)の仕様が標準化されたため、携帯電話ネットワークを使用した放送サービスへの期待も高まっています。新しくスタートするWBB Forumサイトが、このような新しい放送・通信の融合形態と新しいビジネス・モデルなどを体系的に取り上げ、産業界のいっそうの発展に貢献してくれることを大いに期待しています。
略歴:羽鳥光俊(はとり・みつとし)
1963年 東京大学 工学部 電気工学科卒業
1968年 東京大学 大学院 工学系研究科 博士課程終了、工学博士
1969年 東京大学 工学部 助教授
1986年 東京大学 工学部 教授(1999年 東京大学 名誉教授)
1999年 学術情報センター 教授
2000年 国立情報学研究所 教授(2004年 国立情報学研究所 名誉教授)
2004年より現職(中央大学 理工学部 教授)
この間、主に、通信工学〔移動通信(IMT-2000、ITS、無線LAN)、光無線通信、FTTH、電波干渉に強い通信方式〕、放送工学(放送のデジタル化、置局、著作権処理と著作権制御、画像の帯域圧縮符号化、通信と放送の融合)などの研究に従事。
<主な活動>映像情報メディア学会 会長、電気通信技術審議会(情報通信審議会)委員、電子情報通信学会 会長、総務省「デジタル化の進展と放送政策に関する調査研究会」座長代理。現在、電波監理審議会 会長/(社)情報通信技術委員会(TTC) 理事長
服部 武
上智大学 理工学部 電気電子工学科
総務省情報通信審議会 携帯電話周波数有効利用方策委員会 主査
携帯端末が情報のポータル・サイトへ
我が国の携帯電話は、9500万加入を超え、サービス内容も電話からワイヤレス・インターネット・アクセスへ、さらにはショッピングやセキュリティなどの生活インフラに移行しつつあります。それに伴い、高速データ通信や通信モードの多様化、オールIP化に向けた高度化が進展しつつあります。
最近のワンセグ携帯放送も通信システムと放送の融合として大きな展開が期待できます。さらには、携帯と固定の融合へも進んで行きます。携帯端末が情報のポータル・サイトとしての役割を果たし、ユビキタス社会の本格的な到来として、その先に無限の広がりを形成していきます。移動通信の世界は、サービス、技術、政策が一体なって進展し、さらにこれに標準化が重要な役割を果たし、リアルタイム性のある情報の流通が非常に重要です。その意味で、本WBB Forumサイトは、非常にタイムリーな企画であり、その役割が大いに期待できます。
略歴: 服部武(はっとり・たけし)
1974年 東京大学 大学院 工学系研究科 電子工学博士課程了(工学博士)
1974年 日本電信電話公社横須賀電気通信研究所 入所 自動車・携帯電話、新コードレス電話方式、パーソナル通信方式、PHSの研究開発推進に従事。この間、研究開発本部調査役、無線システム研究所・研究企画部長/パーソナル通信研究部長などを歴任
1996年 通信網総合研究所ネットワーク企画推進室 主席研究員
1998年より現職(上智大学 理工学部 電気・電子工学科教授)。 現在、次世代移動通信方式、高速移動パケット伝送、ワイヤレス・システムにおけるQoSスケジューリング、位置検出、OFDM/MIMO伝送などの研究に従事
<主な活動>総務省情報通信審議会 携帯電話周波数有効利用方策委員会 主査
村井 純
慶應義塾大学環境情報学部 教授
WIDEプロジェクト 代表
高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)本部員
地球のどこからでもリアルタイムの対話ができる
デジタル・コミュニケーションに対する新しい期待が高まっています。この「新しさ」の要因は、光ファイバ技術の発展、電波を利用した無線ネットワークの展開、などの通信基盤の発展を前提として、1秒間に地球を7回り半進む光の速度で音と映像が移動する地球規模のインターネット基盤が整ってきたことにあります。人類は、地球のどこにいてもリアルタイムの対話ができる。このことが、医療や教育、エンターテインメントに新しい力を吹き込む。いろいろな夢が現実になろうとしています。わが国は、2011年にアナログテレビの放送が止まります。私たちの空間は完全なデジタル時代を迎えます。強力なブロードバンド基盤に加えて、それらを利用したNFC (近距離無線通信)やそれを利用したRFIDやセンサー・ネットワークなどの展開も圧倒的に他の国のマーケットの先を行く展開が始まっています。このWBB Forumが、このような世界の情報社会を創り出す大きな流れをとらえながら発展されることを大いに期待しています。
略歴: 村井純(むらい・じゅん)
1984年 慶應義塾大学 大学院 工学研究科博士課程修了。1987年 博士号取得
1984年 東京工業大学 総合情報処理センター助手、1987年 東京大学 大型計算機センター助手
1990年 慶應義塾大学 環境情報学部助教授
1997年より現職(慶應義塾大学 環境情報学部教授)
1999~2005年 慶應義塾大学SFC研究所所長。2005年5月より学校法人慶應義塾 常任理事
(1984年 JUNET を設立。1988年 WIDE プロジェクトを設立し、今日までその代表として指導にあたる。2005年 Internet SocietyよりJonathan B.Postel Service Award受賞)
<主な活動> 現在、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)本部員、情報セキュリティ政策会議 構成員。情報通信審議会 地上デジタル放送推進に関する検討委員会 主査、デジタル化の進展と放送政策に関する調査研究会 委員。日本学術会議 第20期 会員